HOME施工例深谷市S様

リフォーム・修理の内容、工期、予算(費用・価格)等の基本データ

タイトル

軒先や左右端部の屋根瓦

屋根の要になっていることが多く、早めの対処がお勧めです

深谷市 SK様

軒先や左右端部の瓦は内側部分の瓦をズレないように抑える働きがあります。
ですから、修理をせず放置してしまうと大掛かりな修理に発展する事が多いです。

今回の工事のポイント

ご要望タイトル画像お客様はこの様にお考えでした

12階屋根北側の右端の瓦(ケラバ)が1枚無くなってしまったので、元に戻してほしい。

拝見したところ、ケラバの周りの瓦も無くなってしまったようで、必要な瓦を揃えて修理いたしました。

2軒先部分の瓦が前に飛び出してしまったので、対処してほしい。

飛び出してしまった瓦は「巴」という名称があり、軒先の瓦などを抑える役割をする大事な瓦。まだ周囲には大きなダメージは無かったので、良いタイミングで修理することができました。

工事完了後の屋根です

新しい瓦も使って無くなってしまった瓦を補充し、元に戻しました。
下の写真で「巴」はご覧のとおり周囲の瓦を抑える役割を持っているので、この瓦が最初に脱落したことで周囲の瓦が無くなってしまったのだと思います。降雪の際に雪と一緒に脱落してしまうと、気付かないことがありますので、ご注意ください。

修理前の状態を放置しておくと、瓦が無くなってしまった場所の周囲から屋根下地が腐朽し、それが周囲に徐々に広がって行き瓦が脱落する範囲が拡大してしまいます。
気付いた時点で早めに修理することをお勧めします。

修理後の瓦屋根修理部分
修理後の瓦屋根修理部分の画像
修理前の瓦屋根修理部分
修理前の瓦屋根修理部分の画像

ケラバ、角、風切り丸の修理。 役物が勢ぞろいする大事な部分の修理になりました。補強も入念に行います。

葺き替え工事のポイント

角を付け替えます

角を付け替えた画像

切妻屋根の左右両端部で更に軒先軒先に位置する瓦を「角」と言います。この場所では軒先部分からも屋根の右側からも風雨の影響を受ける可能性がある瓦です。

念のため一度撤去した後、釘2本(赤丸部分)と更に針金(緑丸部分)で固定し、落下の防止を図っています。

この時、無くなってしまったケラバの寸法分のスペースを確保しておく必要があります。少なすぎるとケラバを付けることができませんし、多すぎると隙間が空いてしまいます。
ミリ単位での正確な作業が必要です。

ケラバの付き具合
ケラバの付き具合の画像

今回のお客様のお住まいの様に途中のケラバが無くなってしまった場合、先述のように、新しく付けるケラバの寸法分のスペースを確保しておかなければなりません。

これがきちんとできていないと赤丸部分に隙間ができてしまいます。確保したスペースよりも新しく付けるケラバの寸法が若干大きい場合は新しく付けるケラバを短く切ることで対処が可能です。
(画像は新築現場のケラバを付けた画像です。)

ケラバを付けます

ケラバを付けた画像

角を付けた時に開けたスペースにケラバを差し込んで付けます。
ケラバの寸法を事前に測っておいたので、隙間が空くことなくピッタリと納まりました。

既存部分のケラバは釘止めのみでしたが、修理の際につけたケラバは瓦に1か所穴を開けて屋根下地に釘止めした針金を通して緊結し(赤丸部分)、ケラバを固定しているので2種類の方法で固定しています。

巴を緊結する針金も通常よりも太い針金を2重にして屋根下地に固定してあります(青丸部分)。

風切り丸を引きます

風切り丸を引いた画像

巴と丸を組みあわせた部分を総称して風切り丸と言います。
昔は泥を土台にして巴と丸を引いた後、瓦との隙間に漆喰を塗っていた為に「漆喰が剥がれる」ということがありましたが、現代工法では漆喰自体を土台にしてしまうので「漆喰が剥がれる」という現象は置きません。

風切り丸を引いて、この場所の修理が完成です。

破損した上に飛び出してしまった軒先の巴。ケラバも部分的に葺き替え等が必要でした。

葺き替え工事のポイント

飛び出してしまったケラバを付け替えます

ケラバは端部にあって風の影響を受けやすい部分です。軒先の瓦も風の影響を受けやすいですが、軒先には樋が掛かっているので風の影響を減殺します。
ですから、ケラバが飛び出してしまうと一層風の影響を受けやすくなります。

ケラバを一度剥がし、付け直して飛び出してしまっている状態を解消しました。

飛び出してしまったケラバ
飛び出してしまったケラバの画像
付け直したケラバ
付け直したケラバの画像

雨漏りしやすくなっているケラバを付け直します

全ての瓦が一定の勾配で葺いてあることで、瓦は最大の排水能力を発揮します。
勾配が急なところがあれば、必ず勾配が緩やかな部分が発生し、その部分は雨漏りしやすくなります。

青い矢印部分のケラバは屋根全体の勾配と同様ですが、赤い矢印の部分は勾配が戻ってしまい雨漏り寸前です。
原因はケラバの固定を兼ねて高さ調節のために使っている泥が、何らかの影響でズレてしまったことです。

ケラバを一度剥がして泥で高さ調節をし直し、周囲の瓦と同様の勾配を回復しました。

勾配が戻って雨漏りしやすくなったケラバ
勾配が戻って雨漏りしやすくなったケラバの画像
付け直して正規の勾配になったケラバ
付け直して正規の勾配になったケラバの画像

重なりが無くなって雨漏りしている状態の桟瓦を葺き替えます

瓦は重なり部分が必ずあります。
重なりが少なくなると雨漏りしやすくなり、重なりが無くなると必ず雨漏りします。

赤丸の部分は重なりが無くなり隙間が生じているので、雨漏りしているはずです。
お客様に事前に伺った段階では雨漏りしている場所は無いとのことでしたので、屋根下地の上だけに雨水が漏水していて、室内には雨漏りしていなかったのだと考えられます。

周囲の瓦も必要部分を剥がして正規の状態に葺き直しました。

重なりが無くなって隙間が生じた桟瓦
重なりが無くなって隙間が生じた桟瓦の画像
葺き直して正規の状態に戻った桟瓦
葺き直して正規の状態に戻った桟瓦の画像

風切り丸を引きます

風切り丸を引いた画像

ケラバを付け直すために風切り丸を全て撤去してしまったので、風切り丸を引き直しました。
修理前は色の違う丸が使ってありましたが、お客様のお住まいに同じ種類の丸が保管されていた為、その丸を使わせていただきました。

瓦はJIS規格で大きさが決まっているのですが、製品ごとに型が若干異なります。
ですから、同じ種類の瓦を使って修理できれば瓦を加工する必要がないので、きれいに仕上がります。

工期、予算(費用・価格)等のまとめ

工事の内容

平葺き
無くなってしまったケラバを新しいものに交換するとともに、勾配が戻って雨漏り寸前になってしまったケラバを付け直しました。
重なりが無くなってしまい雨漏りしている瓦や、勾配が戻って雨漏りしやすくなっている瓦を葺き直しました。
巴がズレてしまったり、修理の際に撤去する必要が出た風切り丸を引き直しました。

工期、工事費用等の内容

工期
2日間
費用
10~15万

 

To Page Top